こんにちは、クロマルです。
近年の珍奇植物(ビザールプランツ)、塊根植物(コーデックス)ブームのなかでも最も人気のある種類はパキポディウム・グラキリスではないでしょうか。
人気な分、価格が高騰していて、素人はちょっと手が出しにくいですよね。
我が家では比較的安価なベアルート株(現地株)を購入し、発根管理に挑戦していました。
はじめての発根管理が成功し、味を占めた私
2個目のグラキリスもベアルート株を購入し、自分で発根管理をすることに。
しかしこれがまさかまさかの大失敗。。
結論から言うと、腐らせてしまいました。。
今回は、私のグラキリス発根管理の失敗例についてシェアしたいと思います。
失敗した原因と対策を考察していますので、参考にしていただければと思います。
・植物大好きな横浜在住の会社員
・1年以上、70鉢の植物の水やりや見た目の変化を記録中
・企業から依頼を受け観葉植物の記事を執筆
良かったことだけでなく、悪かったこともブログで発信・蓄積することで植物に興味がある人の助けになればと思っています。
詳細はプロフィールをご覧ください。
それではよろしくお願いします。
購入方法とベアルート株の状態
私が発根管理用に購入したベアルート株はこちら
独特の形で、すでに持っているグラキリスよりも一回り大きめです。
チェックした項目としては下記の3つです。
・主根が長く残っているか
・重みがあるか
・硬いか
主根が長く残っているか
発根管理の際に主根をカットするのですが、万が一うまくいかなくても、再びきれいな断面が出るまで主根をカットすることでリセットできます。
ここは販売ページでも確認しており、十分長かったです。
重みがあるか
水分を多く含んだ健康な株は、持ったときに重みがあります。逆に水分が抜けてしまっていると軽くなります。
これもまぁ重みがあったのでクリアでした。
硬いか
水分を多く含み健康な株ほど発根するエネルギーがあるので、重みと同様に硬さもチェックします。
すると、株は軽く押していくとちょっと弾力があるところがありました。
感覚ですが、パツンパツンに水分があるわけではないというか。
ヤフオクは基本的にノークレームノーリターン
このベアルート株はヤフオクで2万円台で購入しました。決して安くはないですが、このサイズを園芸店で買おうとすると倍以上高いと思います。
気を付けておいたほうがいい点として、ヤフオクは基本的には購入したらクレームや返品は受け付けていません。
詳細説明に「ノークレームノーリターンでお願いします。」とよく書いてあります。
輸送の際に傷んでしまったり、届いてから傷んでしまうこともあるので、理不尽なクレームがないようにだと思います。
安いものにもそれなりのリスクがあるという事を把握しておきましょう。
根の処理の手順と反省
私が根を処理した手順は下記です。
いま振り返ると4と7のところにやらかしポイントがあったと思います。
1. きれいな断面がでるまで主根をカット
2. 発根促進剤(オキシベロン)の溶液に一晩漬ける
3. 株の根付近に発根促進剤(ルートン)を塗布
4. 植える ←やらかしポイント
5. 株を固定する
6. 水やりをする
7. 寒い時期の場合は加温する ←やらかしポイント
1. 主根をカット
カッターで主根をカットします。
刃は火であぶって殺菌し、冷ましてあります。
1回切ってみると、断面が黒ずんでいる部分があったので、もうすこしカットします。
きれいな断面になりました。
2. 発根促進剤(オキシベロン)の溶液に一晩漬ける
次にカットした断面をオキシベロンの溶液に漬けておきます。
希釈液を作るときは、百均の注射器を使って発根促進剤のオキシベロンを5ml測り、水200mlに溶かしました。
漬けた後はしっかり乾燥させましょう。
3. 株の根付近に発根促進剤(ルートン)を塗布
次に発根促進剤のルートンを塗布します。
カットした断面だけでなく根の周りに全体的に塗布していきます。筆があると付けやすいです。
4. 植える ←やらかしポイント
ここでいつもなら普通の鉢に植えるのですが、今回は発根するところを観察しやすいかなと思い、ペットボトルに植えちゃいました。。
透明な鉢に植えたい(当時の自分の)気持ちはわかるんですけどね。
根がないのでただでさえ土の乾きが遅くなるのに、通気性ゼロのペットボトルに植えたのは失敗だったなと思います。
発根具合を見たいなら素直に透明な鉢を買っておけば良かったです。スリットがあるものは通気性も確保できて安心。
それか、通気性抜群の3Dプリンター鉢を使えば良かったです。はじめて発根管理したときこの鉢で成功したので。。
5. 株を固定する
根がないのでちょっとした衝撃で動きやすいです。
麻紐やタコ糸などで固定しましょう。
6. 水やりをする
たっぷり水をあげます。その後は乾いたら水やりを繰り返します。
7. 寒い時期の場合は加温する ←やらかしポイント
温度が低いと発根しにくいため、真冬だったこともあり、ヒートマットで加温しました。
ただこの使い方がやらかしポイントでした。
株に直接触れるかたちで全体に巻き付けてしまったんです。。
腐るまでの変化
2022年12月
購入当時です。
2023年1月
ヒートマットを株に巻き付けていたことで、火傷のようになってしまいました。
痛々しい。。
ごめんね、ごめんね。。
このとき、枝がしおしおに枯れていました。
ヒートマットは触れていなかったので火傷ではないはず。原因は不明です。
もしかしたらこのときから内部は腐りだしていたのかも。
2023年2月
4本の枝のうち3本が枯れてしまいました。。
よく見ると枝の付け根部分もしわしわに。
あと、驚いたのが、近づけるとびっくりするほどきついにおいがしました。
表現が難しいですが、薬品のようなにおい(オキシベロン?)と何かが混ざったような。
ちなみに、株を押してみるとブヨブヨ。。
「これは腐ってしまったな」と直感でわかりました。
処分することにして、土から取り出すと断面部分は真っ黒に。
そして簡単にグチャッと株が潰れました。人参とかごぼうみたいな根菜が腐ったらこうなるのかな、という感じ。
めちゃくちゃくさかったです。。
悲しみにくれていたので画像はありません。
腐らせてしまった原因と対策
今回ベアルート株を腐らせてしまった原因と対策を私なりに考えてみました。
鉢は通気性の良いものを
まず鉢は通気性の良いものを使用しましょう。
3Dプリンター鉢が理想的です。
私はBACHIさんの鉢がシンプルで気に入ってます。
スリット鉢も通気性が良くおすすめです。
ペットボトルのような通気性ゼロの素材を選んではいけません。
風通しを良くする
風通しも大事だなと感じました。
土が乾きにくい状態が長く続けば、雑菌が増えたりして株にも良くないです。
室内で発根管理する人も多いと思いますが、サーキュレーターなどを活用し、風通しを確保してください。
ヒートマットは株に直接触れないように
加温の目的でヒートマットを使うことはとても大事です。
ただし、直接ベアルート株に触れてしまうと、暑すぎて植物の水分が飛んでしまい、火傷のようになってしまいます。
あくまで鉢の下部を温めるように使いましょう。
事前に殺菌しておくのもアリ
購入したベアルート株に菌が入っている可能性もあります。
発根管理の前に殺菌しておくのもアリだと思います。
殺菌にはベンレートがおすすめです。
ベンレート0.5gの袋を1リットルの水に溶かすことで2000倍希釈液ができます。
この希釈液に漬けることで殺菌できます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
あまりグラキリスの発根管理の失敗例を記事にしている人がいないように思ったので、(単にGoogleに評価されていないだけ?)
私の経験がなにか役に立てばと思いシェアさせていただきました。
みなさんのグラキリスが無事発根しますように。
つぎは発根管理に成功したときの記事はいかがでしょうか。
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